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イラク分断で第二の朝鮮半島に [政治/国際問題]

http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20060104AT2M0300B03012006.html
イラク副大統領アブドルマハディ氏は、シーア派が多い中・南部9州で自治区を作る考えを示した。

 特にスンニ派との境界線上にあるバグダッド州は二つに分割する構想を明らかにした。こうなるとバクダッドは完全に冷戦時のベルリンだ。
 ドイツ、朝鮮、ベトナム・・・・アメリカが絡むとなぜ国が分断されるのだろう。
恐らく余りに自己の利益確保に独善的過ぎるその態度が人民の反感を呼ぶのだろう。
日本も危なかった。戦争がもう数週間続いていれば。北海道はソ連に占領されていたと言われている。実際、分割占領の打診があったがマッカーサーが断ったため実現しなかった。

 現在、イラクは世界第二位の埋蔵量を誇る産油国でありながら、武装勢力の破壊工作など長引く紛争で、国内でも石油危機を迎えている。
http://www2.asahi.com/special/iraq/TKY200601030243.html
そもそも現在の石油高騰はイラク戦争終結の結果、イラクの経済制裁が解かれ石油の輸出量が増え世界で石油はダブつくという予測から、OPECが減産を始めたことに由来する。しかし実際は、戦争前より輸出量は減る結果となり、石油不足が到来する羽目になった。あせるブッシュ大統領は、油田が集中するイラク中・南部を切り離すことを思いついたらしい(アブドルマハディ氏はブッシュ大統領と親密で首相候補にも名を上げた人物だ)。こうなるとイラクは完全にベトナム化し、泥沼の戦争状態へと突入していく。いや、中東・イスラム教の真っ只中にある地理的条件はベトナムより悪い。皮肉なことにシーア派は、アメリカの宿敵イランの宗派だ。かつて新米サウジアラビア=スンニ派の防波堤として利用されたフセイン大統領は、一度反旗を翻すや瞬く間に大量破壊兵器所持の濡れ衣を着せられアメリカに捉えられ国を追われた。しかし油田生産安定のために今度はシーア派と手を組まねばならないようだ。アメリカはそうした自国の目的のためなら手段を選ばぬ仁義なき国だ。ベトナムでも当初、南ベトナムのゴディンジェム政権を支持しておきながら邪魔になると殺してしまった。
 「大量破壊兵器はなかった、情報は誤りだった」ブッシュ大統領自ら認めたことで今回の戦争の目的は完全に石油にあることは明らかとなった。それにしてもアメリカ大統領というのはいい身分だ。あれだけあるあると嘘ついて何十万人もの人を殺しておきながら、「すいません(^-^)/間違いでしたー」 の一言で謝罪もなし、何の罪も問われずに、現在の地位を維持し続けることができるのだから。ブッシュ大統領は国を分断することで南部が安定し石油が増産できればそれでよし、イラクが南北に分かれて戦争が激化すれば自分の任期中は兵器が売れて軍需産業が潤うという胸算用があるのかもしれない。
 この地域の安定は最低10年は望めまい。それどころか、朝鮮のように同じ民族同士が二つに分かれて互いに憎しみ合い、何十年も殺し合う歴史へと一歩踏み出すことになるやもしれぬ。


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