どこまでやれるのか「8」 どうなっているのか上條淳士 [書籍/漫画感想]
スピリッツでの「カウンター」の最終回の絵は本当に酷かった。それでもとりあえず、終わらせたことに敬意を表そう、と思ったら、なんと単行本のページの埋め合わせだったとは!がっかり・・・・。
「8」は本当によく中断した。一体いつ掲載されるかわからないという蜃気楼のような漫画だった。
それでも許される上條はもはや伝説化した、漫画界の仙人みたいだ。次回の掲載予告など全く嘘。最初の頃はいそいそとスピリッツを買っていた(買わないと「SEX」のように単行本が何年後に出るかも怪しいので)私も、もう騙されないぞ!と思い買わなくなってなってしまった。
とりあえず4巻は出た。これは奇跡だ。「SEX」の単行本化といい、今年は上條に何か起きたらしい。さすがにまずいと思ったのか?しかもスターウォーズじゃないが、”これで終わりじゃないぞ”
という様な意味合いを後書きで滲ませている。また期待させるのか?いい加減にしろ!
キャラクター設定が大体酷い。「TO-Y」のパクリ。ニヤはニカだもんなあ。九藤俊作も「探偵物語」
パクリだし(全く松田優作に呪われるで~)。「カウンター」で九藤区長が指を構えて銃の真似をして銃を持っている方が逆に撃たれるシーンは、「スワロウテイル」での江口洋介のパクリだし。
この漫画あんまり長いことノビノビになってしまったおかげで日本も渋谷も東京もすっかり変わってしまった。先日見た日経新聞の記事に東急が「109」をチェーン店化し全国展開するとか。そうなると、もう”~銀座”と変わらんなあ。VAIOもまんが喫茶もスケボーもスタバも過去のものだ。斬新さがない。街には老人とホームレスが溢れ渋谷にはかつての活気はない。、売れるのは”大人(老人)のタウン誌”、メールも打てない簡単な携帯、100円ショップ。路上の座り込む若者もストリートを気取るより、ただ疲れているだけって感じ。上條の漫画は生活臭さを排除すること。しかし渋谷は大型の電機店が並び、すっかり生活臭くなってしまったなあ。秋葉原を舞台にした萌え系の設定の方が今風なんだろう?「カウンター」の最後にもナナコがよろしくねー、と「電車男」風チャネラーに呼びかけるシーンが最終回にあるが、渋谷文化の終焉、あとは萌え系よろしくねーと終結宣言を出しているように見える。初日でオーバーランしようと”つくばエクスプレス”は開業し、ますますストリートは若者の居場所ではなくなり、私的世界の部屋から出ないオタクが増殖ていくだろう。そういえばフライデーよると六本木ヒルズもゴーストタウン化しているようだ。確かにあそこはひと気がないよな、ガラーンとしてて無駄な空間が多くて。あんな高い商品、今時誰か買うかってーの。
13ナイトのオーナーを作者にまんまと乗せられて考えてみたい。
かつてのオーナーである九藤区長は「カウンター」で現在オーナーでないことを告白した。”エイトの身近にいる人物”なら宇多中の生徒に間違いない。消去法で行けば、ニカはキャラクター的に問題外。ケイゴは、本気で13ナイトを調べ潰そうとしたので問題外。シンは、やはりキャラ違う天然なのでオーナーではないだろう。トラもバカなので問題外(爆)。金子は親が金持ちというあたりで怪しいが、13ナイトで出てしまっているし(オーナーが準優勝はマズイだろう)、言動からなんか違う気がする。そうすると残りナナコとエイト=マサトだが。私は最初、マサトが怪しいと思った。なんたってピアノマン張り(嘘だったが)の記憶喪失(記憶喪失ネタも「SEX」のバクリだ)だし、何やっても覚えてない、病気だで許される。なんか蛍原もマサトを病院にかくまってたみたいだし、蛍原とマサトが組んで裏でやって邪魔になったマサトを襲って記憶を消した?という筋書きも可能だ(単純すぎるか)。第二に怪しいのはやっぱりナナコだ。全て知りながら黙っているナナコ。昔は全然違っていたナナコ。
アラン御国やDJ.BABAなど財界や裏社会にも通じてそうなナナコ。しかも武道に精通しているらしいナナコ。何か隠れたフィクサーの臭いがするではないか(爆)
とにかく私が生きているうち4巻が出て良かった。そしてもう上條には絶対期待しないぞっ
紙でも熱心に読みました。。。
電子書籍化で、1巻無料で読み、4巻を金払って読みました。
なんだかんだ言っても面白いなと。最近ファブルやナニトモを読んだけど、上條氏に比べると、内容が薄すぎる。
かえって上條氏の良い所が浮き彫りになり、ルックスだけじゃなく、中身も実はかなり優れていたと、確認できた。
「カウンター」は、スピード感があって、区長がかなりカッコ良く、ノリノリで、上條の本気の本調子が出ている感じがあってとても良い感じです。私には。
by 札束 (2019-08-25 20:28)