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東京をぶっ壊せ!痛快「東京ゾンビ」 [映画/DVD感想]

東京ゾンビ

東京ゾンビ

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2006/07/28
  • メディア: DVD


面白いよ!東京ゾンビ。
なんたって 浅野忠信, 哀川翔という私好みのコンビ、それだけでワクワクさせる。ダラタタダラタタという音楽も非常に耳に残ってしまった。東京の巨大なゴミ捨て場「黒富士」より湧き出すゾンビを二人が柔術を使って倒すという奇想天外なストーリーも良いではないか。東京のド真ん中に富士山というと江戸時代の富士山信仰を彷彿とさせる。そういえば黒富士はなんとなく品川神社の富士塚を思い起こさせるではないか。あれも都会の真ん中に八号目とか書いてある小型富士山のミニチュアがあってかなり笑える。いや、絶対影響受けてるね。
 禿げの哀川、アフロの浅野の出で立ちととぼけた会話が最高に可笑しい。黒富士で行われる殺戮シーンのブラックユーモアーはかなりグロいが、根がチープなだけに残酷さはそれほど感じられない。またそのチープ感も映画自体を決してショボくしているのではなく、例えば黒富士そびえる東京の風景など、むしろB級映画の粋な味わいを醸し出している。
哀川、浅野の掛け合いは、例えばゾンビ群から命からがら逃げた後、車のキー忘れたと言って戻り実はキーは車に差さったままだったあたりのシーンとか、北へ行けと言われて熱海へ行ってしまうシーンは、完全に昔懐かしいコントの世界だ。言わば喜劇の原点だろう。浅野の徹底したバカぶりと得意のキレた言動、哀川の何をされても許す頼れる兄貴振りというよりお人好し振り、無茶苦茶な理論付けでなぜか浅野が納得させられてしまう問答無用振りが良い。眠れなければ「目をセロテープで貼れば確実に寝れる」と言われ、「頭イイね兄ちゃん」じゃねぇーだろう!違うよそこ!って思わずツッコミを入れたくなるほど嬉しいやり取りだ。何より二人の笑顔が良い。殺伐とした内容なのになぜか全体的に暖かく感じるのは、金とか利害とか全く無縁な互いの人間味溢れる信頼関係だろう。とにかく余計な説明が一切ないのが良い。なぜ二人が柔術の練習をしているのか、なぜ黒富士の死体が放置されているのか、全くきちんとした説明がないそのナンセンス振り、圧巻である。
最後、親子で颯爽とサイドカーに乗ってるラストシーンも単純に格好良いではないか?哀川が実は死んでいなかったというハッピーエンドも嬉しい。
敢えて穴を探すとしたら哀川がゾンビに噛まれたシーンで先の展開、つまり人間浅野とゾンビ哀川
が柔術で師弟対決するという展開が読めてしまうところかな。まあゾンビが入れ歯だったのはわからなかったので良しとしよう。奥田恵梨華もミスキャストかな。もっと肉感的な女優さんの方が役にはイイですね。爽やか過ぎ、痩せ過ぎです。浅野との情愛が全く感じられません。
まあでもね総合的に見てお勧めな映画ですよ、これは。なんというか、この暗い世相、例え何が起きてもこの二人を見てれば「全然たいしたことないじゃん?」って思えてしまうだけでも。

折りしも築地市場の有明移転に伴う土壌汚染が問題となっている昨今。あそこは黒富士に勝るとも劣らないゴミ捨て場だったからね~。もうすぐ都知事選、都庁に巣食う傲慢な石原ゾンビの首を誰か吹っ飛ばしてくれや!


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