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孤立無援 [政治/国際問題]

 ”北方領土周辺海域で8月、ロシア国境警備局に銃撃・拿捕された北海道根室市の漁船の坂下船長が3日午後、根室港へ戻った。 記者会見では「ご迷惑をおかけして深くおわびする。(亡くなった)盛田君には一生謝罪しても許されない」と涙ぐんで、頭を下げた。 当時の操業場所については、北海道と北方領土の中間ラインより北海道寄りに設定されている漁業調整規則ライン上だとし、「密漁はしていない」と説明。ロシア政府側の調べや裁判で国境侵犯と密漁を認めたことについては「罪を認めれば若い2人も早く解放され、裁判の期間も短くなると弁護士に言われたからだ」と述べた。  ロシア国境警備隊による銃撃については、事前に信号弾などによる停船命令や威嚇射撃はないまま「パパパパーン」と音がし、左舷にゴムボートが近づいて銃が見えたかと思うと、すでに盛田さんは船上に倒れていたと説明。発砲は5、6発で、「(ロシア側が説明する流れ弾ではなく)狙い撃ちだったと思うか」との質問に「そうだと思う」と答えた。 外務省ロシア課の中村和彦・首席事務官は、坂下船長の話とロシア側の調べに食い違いがあることについて「事実関係を確認していきたい」とし、没収された船体について「政府間交渉で引き渡しを求めていく」と語った。 ”
http://www.asahi.com/national/update/1003/TKY200610030427.html より

→これが本当なら、国家の不当な圧力による完全な冤罪ではないか!!
操業は、国際上不明確な北方領土海域ではなく、完全に日本国内の領海内で行われていた。しかもロシア政府側は事前に何の通告なしに、発砲・殺害に及んだことになる。
坂下船長は誰に対して何の罪で謝っているのか?本来、悪いのはロシア政府側であり、坂下船長は謝罪する必要もあやまる必要もない。坂下船長は政府の大した支援もなく、孤立無援で戦ってきた。坂下船長の律儀で誠実な態度に比べて、ロシア政府の不誠実な隠蔽態度は何事か。
これは、日本人である坂下船長を信じるか、ロシア政府の言い分を信じるか、二者択一の問題だ。
 お決まりの日本側のコメントは、「何もしない」、と言っているのと同じだ。小泉元総理の路線を継承する安倍新政権は、相変わらずこの問題について音無しの構えで、それに追随するマスコミの対応も小さい。中国の船がちょっと領海に近づいたり、領海近くでガス田を掘っただけで大騒ぎするのになんで、ロシア政府にはこんなに甘いのか?そんなことだからサハリン2開発停止などなめられた態度を取られるのだ!やはり中国人はアジア人で、ロシア人は白人だからか?自分達は名誉白人としてアジア人よりはレベルが上だが、白人(欧米人)にはコンプレックスでもあるのだろうか?
いずれにせよ、資源とサハリン2に参加する様な大企業に弱い日本政府のこと、安倍総理はこの問題について可能な限り無視し続けるであろうし、その手の内をよんでいるロシア政府はどこまでも強行姿勢で付け込んで来るに違いない。私個人は、この問題は北朝鮮のミサイル発射問題に匹敵する重要な事件だと思っている。いやむしろ、死者が出ているだけこちらの事件の方より重大かもしれない。このままでは亡くなった方の尊い犠牲は報われない。
「国連安保理での北朝鮮に核実験を実施しないよう警告する声明案について、ロシアは北朝鮮により配慮した文言を盛り込むべきだと主張」
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/10/06/d20061006000113.html  より
→ロシア政府と北朝鮮政府がつるんでいるのはもう必然。北朝鮮はロシアの国境線であり、生命線なのだ。ロシア政府は北朝鮮の我侭、横暴振りを借りて、自国では出来ない様なことを子分にやらせることで国連等での影響力や主張を強める作戦だろう。ベトナムでソ連が行った"代理戦争”の再現である。
日本政府は真相究明に向け全力を尽くしてもらいたいが、何かにつけ弱腰な安倍総理のこと、まあ無理だろうが。仮に坂下船長が正しくても日本政府はロシア政府に抗議もできまい。ロシア政府が正しくても北方領土は自国の領土とする政府は坂下船長の罪を問えまい。政府のできることと言ったら坂下船長のスキャンダルなどマスコミに書かせて社会的に抹殺した挙句、事件をうやむやにして闇の彼方に葬り去ること位だろう。


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